エグゼクティブに不動産投資は必要か?
個人の不動産投資が盛り上がっている背景
日銀の異次元緩和を中心とするアベノミクスが奏功し、都心部を中心として不動産価格が上昇を続け、個人の間でも不動産投資熱が高まっています。
この本質的な背景は、次のようにまとめることができます。
- 公的年金に対する不信
- 将来の雇用不安(リストラ、給与が上昇しない・下がる)
- 楽をして儲ける(不労所得を得る)ことに抵抗がない風潮の高まり
これらは、会社員を不動産投資へ導く大きな理由となっています。不動産は、毎月安定した家賃収入を長期継続的にもたらしてくれるからです。
また、2015年始からの相続税増税は、相続財産評価の仕組みを利用した資産家の相続対策としての不動産投資を後押ししています。さらに、貸出競争の激しい金融機関が、不動産投資に低利融資を積極的に行っている環境も大きな追い風の一つです。
高年収を稼ぐエグゼクティブに不動産投資は不要?
上記背景を考えれば、高収入のエグゼクティブならば、年金不安や雇用不安の外にいるので、あえてリスクを伴う不動産投資を行なわない方がいいという理屈は成り立つのでしょうか?
答えは、否です。
理由の一つは、エグゼクティブであることと、資産形成が十分なされていることは別物であり、現役中の裕福な暮らしを一定水準で保つためには、収益を継続的に生み出す資産を保有することが有効であることに変わりがないからです。
もう一つのより大きな理由は、エグゼクティブこそ有利に不動産投資を進めることができるからです。
極めて単純化すれば、不動産投資に成功するための必要十分条件は次の3つです。
- 立地のいい投資適格物件が買える
マーケットだけは一見誰にでも公平に開かれているように見えますが、優良物件は購入可能性が高い個人(最後になって融資が付かず買えないということのない個人)に優先的に紹介されます。仲介会社は成約して初めて報酬が得られるからです。 - 低利で必要とする資金を借り入れることができる
優良物件は個人の属性が高くないと低利では借りられず十分な金額の融資を受けることができません。 - 賃貸事業が計画を下回った時のバッファーがある
万一のケースに対応できるだけの資力は一般の会社員には備わっていないケースがほとんどです。
これらの条件を考えた時に、平均的会社員とエグゼクティブとでは、既に投資前から大きな優劣がついているのです。そして、優良物件ほど価格や家賃の上昇幅が大きくまた長期的に高い価格が維持される可能性が高いので、これを購入できた個人ほど投資に成功する可能性が高いのです。
不動産投資でも優位で選択肢が豊富なエグゼクティブ
つまり、個人属性の高いエグゼクティブは、不動産投資の入口段階で既に高いアドバンテージを有しているのです。そして、購入後も、その優良物件が高い収益を生む可能性が高いのです。結果として、不動産投資に最適な個人カテゴリーの最右翼がエグゼクティブであると言っても過言ではありません。
また、エグゼクティブは、必ずしも優良物件を買うばかりでなく、老朽化した物件をバリューアップして高い収益を得る、高利回りの築古物件でキャッシュフローを稼ぐなどのリスクの高い投資に打って出ることも、その資力からして十分有効です。
金融資産等への投資も有効ではありますが、閉じられたマーケットで優先的に優良物件の紹介がある不動産こそエグゼクティブという属性を最大限に活用できる投資と言えましょう。