イケメン社長に美人社長……
経営者の「見た目」は重要なのか
経営者の「見た目」、どのくらい大切?
先日、ビジネス向きのメイク法を学ぶ機会がありました。ここでは人相学を取り入れた開運につながるメイクを教えていただけるとのことで、楽しみに参加いたしました。
人相学のポイントとしては顔を上から3分割し、上停・中停・下停と呼ばれるそれぞれのパートごとの意味を知り、開運に結びつけるとのこと。特に大切なのは上停の眉だそうです。実際にメイクをしていただいて、気分が良くなるのを感じ、外見が自分の気分・モチベーションにまで多大な影響を与えることを実感しました。
さて、ビジネスの場では外見が相手に対して与える影響がある、ということがますます重要視されてきているようです。
有名な調査としては、1980~90年代にオランダの広告会社を対象に行われた重役の容姿と売り上げの関連性に関する調査があります。容姿が優れた重役の売り上げは、普通の容姿の重役に比べて、平均で7%も高いという驚きの調査結果が出たのです。
近年特に、メディアを通して経営者が表に出てくることが浸透しているような印象も受けます。中には「イケメン社長」「美人社長」などと呼ばれ、メディアに引っ張りだこ…… という経営者もいます。
メディアに出る際には、まず重視されることとして、「見た目」が挙げられることは間違いないでしょう。
ひと口に「イケメン」「美人」と言っても、「見た目が良い」ということの概念はやや漠然としています。実際には、「容姿」の部分以外にも、身につけているものや姿勢、表情なども含めて印象が良かったり、その場に適した行動をとることができたりすることを言うものでしょう。その人の発する雰囲気、オーラのようなものが好印象を与える、といったソフト面も含めて考えるべきものだと思います。
「見た目が良い」経営者のメリットとは?
では、上述したような「見た目の良い」経営者であるということには、どんなメリットがあるのでしょうか? 考えられる3つのメリットを上げてみます。
1.従業員に対して
社員のモチベーションが上がります。好感度が高いトップをロールモデルに、目標とする社員が現れるかもしれません。経営者として、社員に対する求心力も高まります。
2.顧客に対して
企業名を覚えてもらいやすい、好印象を持ってもらいやすいなどのメリットがあります。業種によっては、ファンが増えて売り上げ増につながる、などの可能性もあります。
3.取引先に対して
両社トップ同士のコミュニケーションにも好影響を与えます。ビジネスがしやすくなるなど、社にとってプラスになることは間違いありません。
周囲のイメージ通りの見た目であることが重要
「見た目が良い」経営者の存在は、社にとって良いことずくめのように思えます。ただし、単に外見が良ければよい、というわけではないのかもしれません。
というのも、業種によっては周囲から期待されているイメージがあるからです。たとえば、食品メーカーであれば「安心」「誠実」「親しみやすい」などが挙げられます。最新鋭の精密機器メーカーなら「スマート」「便利」など。金融機関なら「厳格」「信頼性」、コンサルティング会社なら「論理的」「効率的」などが挙げられるでしょう。
これらの周囲から期待されるイメージから外れた経営者は、たとえ見た目が良くても、まず社員からの信頼を得られません。顧客企業からも疑いの目を向けられかねないでしょう。
経営者が男性であろうが女性であろうが、この点は同じです。容姿や印象を含めて「見た目が良い」こと、加えて、周囲から期待されているイメージに合致していることが重要になるのです。さらにいうと、経営者自身が周囲から求められているイメージに納得し、受け入れているという点が最も重要なのではないかと思います。